和歌劇 : 姫たちの伝言

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「姫たちの伝言」ー古事記うたものがたりー

脚本:菅沼 登
音楽:綱澤 僚・歌枕 直美・福原真衣子

- あらすじ -

[第一部]
[イワレヒコの話]昔々 南の島の海神の血筋を引くという若者・イワレヒコは、新天地を求め、ヤマトの国を武力で征服しようとしたが、そこに元から住んでいた人々の反撃を受けて苦戦していた。イワレヒコは戦闘の中で、自分の国に伝わる助けを呼ぶ歌を歌ったが それは叶わず、気絶してしまった。

[サホ姫の話]やがて、南方から伝わった技術によって力をつけたヤマトの王(領主)は、その北にある山代の国を侵略しようとした。その国を治めていたサホ彦とサホ姫という兄妹は、和平のためにサホ姫をヤマトの王の許に嫁入りさせた。
 ところが数年後、出産の準備のために里帰りしたサホ姫に、兄のサホ彦は、イクメイリ彦を暗殺する様に命じて、小刀をサホ姫に持たせた。
 しかし、ヤマトの国に戻ったサホ姫は夫を刺すことが出来ず、サホ彦の処に逃げ帰った。裏切られたと知ったイクメイリ彦は兵士を率いてサホ彦とサホ姫の居る城を攻めた。その戦いの最中、イクメイリ彦は、自分は未だサホ姫を愛しているので帰って来て欲しいと歌で訴えたが、サホ姫は帰らぬ人となった。

[女鳥王の話] 播磨の国を治めていた女鳥王という女王がいた。そこに西の方から、新羅王の血筋を引くホムタの一族がやって来て、播磨の国を征服しようとした。武力に勝るホムタの首領・大雀は、古の大王の血筋を引くハヤブサワケを使者として女鳥王の許に送り、戦わずに降伏して大雀の后になる様に伝えた。
 しかし、ハヤブサワケは大雀を裏切って女鳥王と愛し合う仲になり、二人は大雀と戦うことを決意した。やがて戦いが始まると、女鳥王とハヤブサワケは大雀の軍に圧倒され、丹波の国に逃れようとした。その途中で女鳥王とハヤブサワケは部下に裏切られたが、絶望的な状況の中、山の中を手に手を取り合って進む二人の心は、硬く結ばれていた。


[第二部]
[泊瀬のワカタケの話] ヤマトの国の三輪山の近くに、泊瀬のワカタケという王がいた。ワカタケは、女好きで乱暴者であったため、国人たちから恐れられていたが、ある日、葛城山で不思議な体験をした後、ワカタケは穏やかな気性に変わったので、国人は喜んで歌を歌った。

[衣通郎女の話] ヤマトの国なる明日香の宮に、オアサヅマ若子という王がいた。その后・オシサカ大中姫は名門の出身であったが、自分が気に入らない者を勝手に処罰するなど、権力を乱用していた。丁度その頃、田畑の稔りを感謝する儀式を行っていたオアサズマ若子は、偶然に出会った衣通郎姫の 人の真の姿を見ようとする率直な心に惹かれた。そして オアサズマ若子は、オシサカ大中姫の嫉妬と妨害をかい潜って、衣通郎姫との密会を重ねた。

[朝鮮半島の戦地に向かった防人の話] その頃、朝鮮半島の覇権を巡って、新羅・百済・高句麗の三つの国が争っていたが、日本の近江の国の領主は百済を応援するため、自らの兵士(防人)を朝鮮半島に送り込んでいた。しかし、戦いに敗れた防人は、故国に向かって助けを求める歌を歌った。


- 解説 -

 今から千三百年あまり前、小さな国に別れていた日本が一つの国にまとまった時、飛鳥御浄原の帝(天武天皇)は、新たな国造りに生かすため、それぞれの家に伝わっていた歴史を編集して一つの本にまとめることを命じました。
 恐らくその作業の際、多くの話が 天皇を始め為政者にとって差し障りがあるとして削られたに違いありませんが、後世に残す価値があるものとして 百首あまりの歌が、歴史書「古事記」の中に記録されました。きっと その歌は、本来の日本の言葉の美しさを象徴するものとして、その編集者たちが捨てることができなかったに違いありません。
 私たちは、「古事記」の中にある歌を、その歌の背景にある物語と共に音楽にしました。古代から伝わる言葉を音楽として歌うことにより、きっと日本というものの源流を感じてもらえると思います。   [脚本 菅沼 登]




- 公演実績 -

2011年1月8日 うたまくら茶論
2011年2月5日 うたまくら茶論
2011年5月14~15日 静岡 浜松市 奥浜名湖 初山 宝林寺
2011年5月21日 天理市文化センター

- 公演予定 -

ポーランド公演
2011年11月23日ワルシャワ日本情報工科大学
2011年11月24日トルン Dom muz
2011年11月26~27日グダンスク日本情報工科大学

登録商標について:「和歌劇」は株式会社うたまくらの登録商標です。


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