歌枕直美 友の会

うたまくら草子
歌枕直美の心から語りたい
vol.23 西川正博

異彩を放つ産婦人科西川医院 西川正博院長先生にお話しをお伺いしました。

■心接医療

歌枕直美(以下歌枕)催しなどで十人集まると、西川医院のことをご存じの方が、必ず数名いらっしゃいます。医療の中でも産科を選ばれたのは、何かこだわりがあったのでしょうか?

西川正博(以下西川)生命の誕生の仕事は産科しかないので、感動を共有した心接医療をしたいと思いました。

歌枕 「心接医療」は、良い表現ですね。

歌枕 東京オペグループ(TOG)の杉山四郎先生のお考えに共鳴して、産科の医師のあり方について考えさせられました。

歌枕 いつ生命の誕生があるかわからない状態で、24時間緊張感でストレスも多いお仕事でもあると思うのですが。

西川 いろんなことがあっても、毎回新しい命の誕生があると、心が癒されます。

歌枕 体力の源は?

西川 ほんのわずかな時間を利用して熟睡できることでしょうか。(笑)

■演出家?プロデューサー?

歌枕 心ある診療はもちろんのことですが、患者様へのセミナー、講習、映画会、コンサートなど、いろいろな企画をなされていますが、先生がお考えになるのですか。

西川 はい、スタッフの協力を得てですが、コーディネートしていくのが院長の仕事だと思って、いかにお母さんの力になれるかを考えています。

歌枕 昨年、お招きいただきましたクリスマスの催しは、とても楽しかったです。見事な演出でしたが、先生が演出されているのでしょうか。

西川 はい。職員の歌や振り付けのチェックとかもしますよ。(笑)

歌枕 そのかいあってか、皆さん個性的で、一人一人のお顔をしっかりと覚えています!(笑) 

西川 職員が一致団結して向かっていく、何ヶ月も前から仕事の後練習し、途中いろいろあり涙もあるけれど、成し遂げた後の感激は大きいですし、それが普段の仕事にフィードバック(Feed back)していくと思っています。

歌枕 すみずみに至るまで、先生のお考えがわかり、マネージャーや事務長さんをはじめとするスタッフの方々の協力体制、また大阪ならではの人情というのか、いい意味での人間味を感じることができました。

西川 ありがとうございます。

歌枕 研究会などで、医院のあり方を発表されたと伺いましたが、反応はいかがでしたでしょうか。

西川 「西川ワールド」とかって、言われてます。(笑)

歌枕 私はその一部を拝見しましたが、特に医院の紹介映像の最後の子供が手を握りしめている写真に感動しました。

西川 そういってもらえると嬉しいですね。小さいことにも感動を、不安な顔をして来た人も、帰られるときには笑顔で帰って頂きたい。それが、どうしたらできるかを皆で考えていっています。

■「月の舟」

歌枕 昨年は「月の舟」の制作をさせて頂き、ありがとうございました。

西川 ずいぶん前に、CDショップで歌枕さんの「みやびうた」のCDを偶然見つけて、その中の「天の鶴群」を、西川医院での消灯の音楽として流させて頂き、夜のテーマとなりました。

歌枕 ありがとうございます。大変光栄です。

西川 歌枕さんの音楽は、心が癒されます。気持ちがやわらかくなって、暖かい。患者さんには、朝は鳥の声に包まれてすがすがしく目覚めて欲しいし、夜は心が勇気づけられて眠って欲しいと思っています。そこからはじまり、カンガルーケアの音楽を歌枕さんに創って頂きたいとお願いしました。自分が感動するものは、患者様にも共有していただこうと、押しつけてますか?。(笑)

歌枕 自分では何とも言い難いですが…。(笑)先生より、「月の舟」の制作のはじめに、「生まれた赤ちゃんが、大人になり独立するとき、このCDを持って行き、その時意味がわかるようなアルバムを」という考え方の深さに共感いたしました。どうぞこれからも宜しくお願いします。本日は、ありがとうございました。

西川 正博 (にしかわ まさひろ)

昭和25年11月26日生まれ。AB型

医療法人西川医院 院長

平成元年 産婦人科医院を開設。現在に至る。親切と安心をモットーにお母さまにすばらしいお産をして頂けるよう、日々努めている。また、心の安らげる空間として、ログホールを始めたくさんのアメニティ施設を設置。