~歌枕直美音楽教室 Q&A~
歌枕直美音楽教室は1992年に創立され、来年で35年を迎えます。母体である株式会社うたまくら.の設立より共に歩んできた歌枕直美音楽教室は、オリジナル教材を開発し、これまでなかった新しい形でレッスンしてきました。
今回、歌枕直美主宰に創立からの多岐にわたるお話を一問一答の形でお聞きし、毎週水曜日に更新いたします。
【Q:創立したきっかけは?】
A.有限会社うたまくら(現:株式会社うたまくら.)は、その前身、大学時代の仲間で作った、女性のコーラスグループ「アフロディーテ」のメンバーで夢をかけて会社を設立しました。会社を設立した際、時代的に音楽教室には生徒様がたくさんおり、「まずは自分たちができるところから」と、個人で教えていた教室をまとめていきました。この時代、ピアノに憧れがある人が多くいらっしゃり、「大人のためのピアノ教室」として始まりました。この時の創立メンバーが現在も歌枕直美音楽教室で講師をしています。
【Q:初期の教室はどのような形でした?】
A.35年前のこの当時はたくさんの人が、ピアノに憧れを持ち、音楽教室に通っていた時代でした。そのため教室のスタートは「大人のためのピアノ教室」でした。しかし、これから先、生徒様がどんどん習いに来る時代でなくなることは、予想していました。そしてオリジナル教材を制作していくが必要であると思い、教材開発を進めました。それが『数字奏法譜』でした。テレビや雑誌、そして通販カタログで取り上げられ、大きな波に乗ることができました。しかし、教室が本当の意味で良い形になるためには、最低でも10年はかかると考えていました。
【Q:数字奏法譜は制作した背景は?】
A.ベヒシュタインピアノを通して出あった戸塚亮一さんより、日本人は楽譜頼りすぎて、即興演奏が苦手で楽譜がないとピアノが弾けない音楽教育になっているというお話をお聞きし、耳からの音楽を表現する教材として数字奏法譜を開発しました。
右手は数字、左手は色となっており、「楽譜が読めない=ピアノが弾けない」という理論から脱却した新しい形の教材です。数字と色なので、ピアノを初めての方のでも抵抗なくピアノが弾けるようになっていきました。
【Q:数字奏法譜をどのように広めていきしたか?】
A.数字奏法譜を知っていただくためのセミナーを全国の楽器店などへ自らの足で巡っていきました。数字奏法譜を演奏する上では、1音ずつのピアノの響きが大事なのですが、楽器店のピアノの状態が良くなく、代わりに電子ピアノを使用することもありました。そうこうするうちに、数字奏法譜を指導してくださる楽器店や教室は北は北海道、南は長崎、宮崎へと広まりました。
【Q:講師育成セミナーに参加された方の反応は?】
A.左手のベース音・アルペジオの使い方や、弾く音域など、シンプルでありながらも音楽性を崩さない演奏法は、「目から鱗」という感じで、とても驚かれていました。またたくさんの音を難しく弾くのではなく、ピアノの響きを感じて例え音が少なくても、その1音に感動があるということ認識いただけました。
【Q:雑誌などにも取り上げられたのですか?】
A.カタログハウスや千趣会などの通信販売において1万部以上販売し、その年のベストヒット商品ベスト10にも選ばれました。また数字奏法譜によるレッスン法は音楽雑誌の「ショパン」で5回にわたる連載で紹介させていただいたきました。また各新聞社でも「楽譜が読めなくても30分で弾ける」という内容で取り上げられました。
【Q:第1回目の発表会は?】
A.1996年1月28日に大阪ロイヤルホテル スカイラウンジ(現在:リーガロイヤルホテル大阪 ヴィニェット コレクション)にて、開催しました。ピアノを弾くことが憧れだった方が、人前で演奏くださる、そんな夢のようなことが現実となった時でした。数字奏法譜でクラシック・ポピュラー・日本叙情歌など様々なジャンルの曲目を演奏くださり、また生徒様に合わせたアレンジで演奏いただき、数字奏法譜のあり方がまた一つ形になった瞬間でした。