教室の風景

毎週火曜日に更新している「歌枕直美音楽教室ブログ」よりレッスン風景を抜粋し、ご紹介します。
 
・子供のレッスン
・やまとうたレッスン・セミナー
・ピアノ工房・茶論 発表会
・ホール 発表会

大人のレッスン

 
大人のレッスン・数字奏法譜でのレッスン1

 
数字奏法譜って何?と言われる方がいらっしゃると思いますのでご説明します。
トツカ・ピアノ・メソッドという戸塚亮一氏が考発案された、頭の中にある音楽を鍵盤に移し替え弾くための教材です。戸塚氏は20数年のドイツでの生活の中で楽譜が読めなくてもピアノが弾ける人々に会われ、この数字奏法譜を思いつかれました。その後、歌枕主宰との出会いがありました。歌枕主宰はピアノのレッスンを続けていく上でこのメソッドが必要と感じられ、うたまくら社に持ち帰られ実用的な数字奏法譜を開発し、教材としてでき上がりました。
 
大人の生徒さんで全く弾けなかった方が弾けるようになられた経過についてお伝えしたいと思います。
Kさんから教室のお問い合わせがあったのは今から15年前でした。「カタログハウスで数字奏法譜を買ったのですが、レッスンしてくださる教室はあるのでしょうか」というお電話でした。その当時、カタログハウスの通販生活で発売された「大人のためのピアノレッスン」」はベスト100に選ばれるほどのヒット商品でした。「太陽がいっぱい」や「マイ・ウェイ」が数字を追うだけで弾けるので楽譜が読めなくても弾けます。
 
たまたま教室まで通える距離にお住まいだったKさんは毎週レッスンに通われるようになりました。数字を追いメロディーが弾けるようになり、次はコードの色を見て左手を単音で弾きました。「30分練習すれば弾ける」というキャッチフレーズの通り、順調に弾けるようになられました。
 
そして、「五線譜を読めるようになりたい」という希望があり、うたまくらの教材のレパートリー集五線譜で練習されました。初めは階名を書いていましたが、書かなくても読めるようになり、今ではクラシック、映画音楽などいろんなジャンルの曲を弾かれています。勿論、発表会も出演されています。「親の介護で大変な時もピアノを習っていたお陰で救われました。自分だけの時間が持てたことを幸せだと思います」と話してくださいました。全く弾けなかった方が弾けるようになり、15年も続けてくださっていることに感謝しています。
 
 
 

大人のレッスン・数字奏法譜でのレッスン2

 
教室を始めた頃は、生徒募集のチラシを社員で協力して配っていました。「トツカ・ピアノ・メソッドの数字奏法譜を使えば30分でピアノが弾ける」という文字を見て、入会されたSさん。数字奏法譜でレッスンを始めました。「よろこびの歌」は一本指でメロディーを弾き、左手はコードの色を押さえ両手で弾けた時は、とても喜ばれていたのを覚えています。そして左手を5度の重音にし、音の広がりが増しました。
 
次に「エリーゼのために」では、有名なメロディーが弾けるだけでも嬉しいことですが、左手のベース音を加えると憧れの名曲になります。しかもラミラ~と分散で入れると原曲を弾くのと、ほぼ同じ形になります。数字奏法譜で、好きな曲を次々と弾かれました。無理無く楽しみながらできた、と言われています。そして、指も動き慣れてきたところで五線譜に移行されました。クラシックがお好きなので、うたまくらのレパートリー集クラシック1.2--- と挑戦中です。「娘にもお母さん、えらい本気でやってるのね、て言われました。こんなに続くとは思っていませんでした。気が付くと13年が過ぎました」と言われています。
 
 
 

大人のレッスン・数字奏法譜でのレッスン3

 
教室最高齢の81歳のSさん。最初にレッスンに来られた時は65歳、カルチャーのグループレッスンでした。「大人のためのピアノレッスン入門編」で数字奏法譜でのレッスンでした。上達が早く、あっと言う間に弾けるようになられました。今までピアノを習ったことはないけれど、お姉さんが習われていて練習されているのを聴かれていました。子供の頃から、習いたいという憧れを持ち続けておられたようです。グループでは物足りない、ということで個人レッスンに変わられ、数字奏法譜も卒業。五線譜で名曲を次々と弾かれました。本格的なクラシックも弾けるようになり、この喜びを伝えたい、ということでトツカ・ピアノ・メソッドの初級の講師資格を取られました。そして、ご近所の方々に数字奏法譜でのレッスンを始められました。その生徒さんも「すぐに両手で弾ける」と喜ばれたそうです。
 

 
また、Sさんは、当時ご自分より年上の生徒さんが「歌のレッスンを受けている」と聞き「私にもできる」と思われ73歳で歌のレッスンを初められました。歌を初めて数年で声も出るようになり、艷やかさも増し、まだ成長し続けられています。やまとうたセミナーも毎月、積極的に受講されています。「今の私にとってレッスンが何よりも楽しみで、レッスンの日が待ち遠しいです」と言われています。いつまでもお元気で続けていただきたいと思います。  

 
 
 

大人のレッスン・数字奏法譜でのレッスン4

 
男性の生徒さんTさん。70歳で退職されたのを機にレッスンを始められました。実はうたまくらの教室に来られる前に大手音楽教室に5年通われていましたが、なかなか思うように弾けなかったそうです。レッスンに来られた当初は、市販の大人のための楽譜で練習されていましたが、音を押さえて鳴っているだけで曲にはなりませんでした。
一緒にレッスンに来られているお孫さんは、数字奏法譜で楽しそうに曲を弾かれています。それを見られ「子供入門編」の数字奏法譜で練習されるようになりました。考えていた以上に、楽に弾けるので驚かれていました。映画音楽がお好きということでしたので「大人のためのピアノレッスン スクリーン編」をお勧めしました。大好きな「魅惑のワルツ」と「太陽がいっぱい」が収録されていたので、すぐに練習を始められました。
 
とても研究熱心な方なので、赤ペンで印を書き、ご自分で分かりやすいように工夫されています。奥様にも「何の曲かわかるように弾けるようになりましたね」と言われたそうです。そして、今は、アルペジオを入れ、ペダルを踏み、バージョンアップしています。難しさより楽しさの方が勝ったようです。「是非、人前で演奏してください」とお願いをしています。その日も近いのではないかと・・・。その日が来るのを楽しみにしています。
 
 
 

大人のレッスン・数字奏法譜でのレッスン5

 
生徒募集のチラシを見てレッスンに来られた60代のMさん。家に子供さんが使っていたピアノがあるので、弾いてみたいと思われたようです。数字奏法譜でレッスンを始めました。片手ずつ、1本指でゆっくり鍵盤を押さえながらメロディーを弾きました。そして、左手、とゆっくりペースでしたが両手で弾けるようになられました。
2年近く経ったある日、息子さんから「脳梗塞で病院に運ばれました。もうピアノを弾くことはできないと思います」という電話でした。折角弾けるようになったのに、とても残念でした。
 
それから1年半ぐらいが過ぎ、教室でのホームコンサートのお誘いのご連絡をしたところ来てくださいました。コンサートが終わってから「もう一度、数字奏法譜でレッスンをしてみませんか」とお声がけし、レッスンが復活しました。初めは5本の指を独立して動かすのが難しかったのですが、徐々に動くようになり教材も「大人のためのピアノレッスン入門編」「クラシック」「スクリーン」「ニューミュージック」と全ての数字奏法譜の曲を弾かれました。そして、5線譜に移行し、今はレパートリー集クラシックを練習されています。8月に79歳になられたMさん、今も毎週レッスンに来られています。「数字奏法譜だったので無理なくレッスンが続けられました。ピアノを習っていたお陰で指も動くようになり、元気になりました」と言ってくださいました。これからも、今までのように前向きに進んでいただきたいと思います。
 
 
 

大人のレッスン・数字奏法譜の成果

 
ここまで数字奏法譜でレッスンを始められ、ピアノが弾けるようになった生徒さんの様子をご紹介しました。このトツカ・ピアノ・メソッドの数字奏法譜のレッスンについては、月刊誌ショパンに「最も早いピアノ上達法」というタイトルで5回連載されました。その内容は「なぜ。誰でもすぐピアノが弾けるのか」「楽譜の呪縛から逃れられれば」「音楽は耳の芸術、時間の芸術である」などピアノを弾きたい方にとって興味深い内容です。興味のある方は、トツカ・ピアノ・メソッドのホームページをご覧ください。
 
 
この数字奏法譜で練習されている生徒さんは、数字を追って弾いているというだけではなく、音楽があふれています。音の数は少なくても人の心を動かす、感動があります。そして、お一人ずつ個性があります。生徒さんがどのような演奏をされているのかお聴きいただければ理解していただけると思います。
 
 
 

大人のレッスン・再スタート

 
Sさん(70代)は、半年間、用事で実家に帰られ、お休みをされていました。8月末に「帰って来ました」とご連絡があり、先月から月2回、歌のレッスンに来られるようになりました。ピアノは、しばらく弾いていないので自信がないと言われ、様子をみることにしました。
 
1ヶ月経ち身体も休まり、落ち着いてこられ、日々の生活の中で物忘れ、勘違いなどが多くなったと気付かれたそうです。「これは、ピアノを弾いていないからだ。両手を動かし脳を使わなければ・・このままでは駄目な人になってしまう」と思われたようです。そして、10月からピアノレッスンが復活しました。
 
今、歌っている曲「私と小鳥と鈴と」のメロディーを弾いてこられました。フラットが5個の調整なので、大人の方はフラットがいっぱいついている、というだけで拒否してしまいそうです。「歌っている曲なのでメロディーはわかるので」と階名を書き弾いてこられました。「両手で弾きたい」と言われ、単音で左手を入れました。ベース音が入るだけで音楽に広がりが出た、と喜ばれていました。
元気に生きるためにピアノを練習しよう、と思われたことが前向きで素晴らしいことです。きっと物忘れも減るのでは・・と思います。これからが楽しみです。
 
 
 

大人のレッスン・日々の様子1

 
涼しくなり練習も捗るかと思えば、他の用事がいっぱいで「練習できませんでした」という方が続出。その中でも発表会に出演される方は、そんなことを言ってはいられないので着々と練習を進められています。毎回、発表会に出演されているKさんは、譜読みが早くなられました。今までは、右手だけ、区切って1ページ目だけというようにしていましたが、4ページの曲を最後まで両手で練習されていたので驚きました。目標があるのは励みになります。
 
Mさんはとてもよく練習されているのですが、「流れが悪い」とご自分で言われます。左手の入るタイミング、部分によってテンポが遅くなることなどをお伝えすると、次の週には、しっかりと練習されています。「よく弾けていますね」と言うと「まだまだ駄目です。もっと頑張ってきます」と言われ1ヶ月は弾き続けられます。
 
もう一人のMさんは、毎日、計画を立てて練習されています。よく練習され毎週、着実に弾けるようになられています。もう少し、メロディーが歌えればもっと良くなるのに・・と思っていても、ある程度弾けるようになると「もういいですね、次の曲にいきましょう」と言われます。そして、次の曲に進みます。新しい教材になっても前から順番に全曲弾かれます。前向きな方なので停滞することはありません。教材も何冊やったのかわからないぐらいお持ちです。そして、先日言われたのが「右手と左手、違うことを弾いているのが不思議です。考えてみたら凄いことですよね。ピアノを習って良かった」と、喜ばれていました。
涼しくなり、練習が捗っている生徒さんもいらっしゃるようで一安心です。
 
 
 

大人のレッスン・日々の様子2

 
大人の生徒さんは、ト音記号は読めてもヘ音記号が読めないという方が多いです。コードが書いてあるので分かりやすいと思うのですが、覚える気のない方が多々いらっしゃいます。音符を書き、階名をカタカナで書いています。「階名を書いていただけるので助かります。自分で書くと時間がかかるので・・」と言われます。
 
先日「コードを教えてください」と言われる方がいらっしゃいました。ドソド~、ドソドミソ~などの音形で弾きます。この音形はベースの音が分かればオクターブに1と5の指を合わせ2の指を弾くと自然にドソド~と弾けます。「この弾き方だと一音ずつ音を読まなくてよいので楽です」と言われます。
長くレッスンに来られているKさんは、ご自分で左手の音を書いてこられます。レパートリー集は、左手がオフになっているので、初めの1小節だけ音符を書くと、それを基本にして書かれます。いつも見事だと感心しています。分数コード、メジャーセブン、オーギュメントなどは、難しいようなので先に書くようにしています。でも熱心なので、難しいコードも覚えるように努力されています。
 
うたまくらの教材、レパートリー集は左手がオフになっているので、生徒さんお一人ずつに合わせたアレンジで書き込めるのが良いところです。生徒さんもご自分のオリジナルの楽譜で弾けるので喜ばれています。今までに他の教室で習われていたという生徒さんは「コードを教えてくれる教室は無かった」と言われていました。楽譜にとらわれること無く、自由に音楽を楽しんで弾いていただけるようなレッスンにしたいと思います。
 
 
 

大人のレッスン・日々の様子3

 
大人の生徒さんの中にはとても個性的な方がおられます。定年退職後、ピアノを始められたAさん。何人かのピアノの先生を転々とされ歌枕直美音楽教室に辿り着かれました。「音楽が大好き」というのが身体から溢れ出ています。最初にショパンのノクターンを原曲通り弾かれたのには驚きました。発表会の時も歌いながら弾かれていて、独特の世界ができています。夏の発表会では「リベルタンゴ」を演奏されましたが、連弾なので呼吸を合わせなくてはなりません。そこで拍数を数えて練習されていたのですが、本番も「1と2と・・」と数える声が客席にまで聞こえていたようです。その甲斐あり、最後まで止まることなく弾くことができました。
 
クラシック、ポピュラー、ジャンルを問わず練習されています。教材のなかでは、タンゴ編やラテン編がお気に入りで、今は「ブラジル」の連弾を練習中です。
また、3年程前からクラリネットを習われ、うたまくらのクリスマス忘年会では、毎年、クラリネットを演奏されます。クラリネットも上達され、今年のクリスマス忘年会は「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」を演奏する予定です。
 
歌もお好きで「慕情」「テネシーワルツ」などを英語で覚えられています。日本の懐かしい歌謡曲も次々と歌われます。先日は水原弘の曲を歌い始めると、カバンの中からマラカスが出てきました。そして、リズムを刻み歌われました。マラカス持参でのレッスン。少しビックリしましたが、レッスンの時間を本当に楽しまれています。
 
 
 

大人のレッスン・歌う喜び

 
歌のレッスンを熱心に受けられているHさんは、いつも車の中で歌枕主宰のCDをずっと聴かれているようで、やまとうたはほとんど習得されています。最近は「天皇が亡くなる前の歌、亡くなって悲しんでいる歌など人が亡くなる歌ばかりになっている」と言われています。たまたまそのような曲が続いていますが、歴史にも詳しいので歌の背景などよく理解されています。知らなければ「亡くなる前の歌」ということもわかりません。歴史上の事柄を見ていたかのように話されます。そして常に数曲はすぐに歌えます。やまとうたが、自然に身体の中に溶け込んでいます。発表会では、やまとうたコーナーや和歌劇にも毎回、ご出演くださり、教室にとって無くてはならない存在となられています。
 
やまとうただけではなく「オペラ座の怪人」や「レ・ミゼラブル」などミュージカルの曲もその役になりきって歌われます。以前は、マントや仮面なども準備されてご自分で演出されていましたが、マントや仮面が無くてもファントムに見えるぐらいの迫力のある歌を歌われています。「次は、イタリア語の歌が歌いたい」と、オペラ椿姫の「乾杯の歌」に挑戦されています。うたまくらの企画やコンサートには殆どご参加くださり、他の生徒さんからも慕われています。1月の発表会では、やまとうたコーナー、ミュージカルコーナーなど複数ご出演くださるので、その活躍が期待されます。
歌枕直美音楽教室は個性溢れる素晴らしい生徒さんのお陰で、とても充実したレッスンをさせていただくことができています。